■  HOMEへ
広東語学院の土曜午前のクラス受講生の田中さんは、昨年'01年10月に香港へ旅立ち、
現在、香港で語学留学生活をしています。そんな彼からの留学レポートが届きました。
これから、少しずつ連載してゆきます。お楽しみに!
2月15日'02

香  港  で  の  生  活

vol.

田 中 秀 歩
(たなかひでほ)

10月から香港留学をはじめ、香港に住んでから早くも3か月が過ぎた。香港と香港映画が大好きで、それが高じてここまで来てしまった。たとえ短期間でも、一度は香港に住んでみたかったのである。香港は亜熱帯で暑く、湿度も高い。街はゴミゴミしていて人は多すぎてうるさい。汚くて臭い所も多い。しかし、それは裏返せば、街に活気がありエネルギーに溢れているということなのだ。この街の雰囲気はただそこをブラブラしているだけでも楽しく、その魅力にとりつかれたが最後、もう戻れないのである。いくら暑かろうと、臭かろうと、ゴミゴミしていようと。でも、農歴新年lung4 lik9 san1 niin4(旧正月,今年は2月12日)まであと3週間の現在はさすがに冬なので、寒くなっている。聖誕節sing3 daan3 jiit8(クリスマス)から農歴新年の時期にかけては例年寒くなったり暑くなったりの波があるらしく、少し前まで日中は少し暑かったのが今また寒い。とはいえ、それは日本の寒さとは比べものにならず、暖房などはいらないが。それどころか、寒いときでさえ、こっちはクーラーがついているのだ。何故だ! よけいに寒くて、そういうところは思いっきし狂ってるが、通っている学校の香港人の先生によると「換気のためです」とのお答え。いや、それちょっと違うと思うんですけど……。換気どころか、クーラーの冷気は身体に悪いと思うんだが。香港の人はクーラーを空気清浄や換気もすると信じて疑っていないので、寒いときでもクーラーをつけていたりするのだ。しょうがない。それも香港ってことだな。
、香港での僕の生活といえば、うーん、実はあんまり人様にお話できるほど立派ではない。だって、学校へ行き、勉強をし、香港映画の目ぼしいものはとにかく観て、あとはメシ食って日記などを書きビール飲んで寝て……改めて書くと本当につまらんものだな。でも、最近不調な香港映画の中で面白い作品に出会えたり、コンビニで売っている點心(香港のコンビニでは日本で弁当やおにぎりが売られているようにレンジで温める點心が売られている。これがバカにできない味である)などをつまみにビールを飲んでるだけで結構幸せである。安上がりなもんだ。
んでいる所は銅鑼灣(コーズウェイベイ)にある日本人向けのマンスリーマンションで、それはまさに香港らしい、古くてちょっと汚い雑居ビルの中にある。そのビルはマンスリーマンションだけでなく、連れこみホテルがあったり、地元の人たちの住居があったり、本当に雑居だ。エレベーターも今の日本ではまずお目にかかれない、ドアが手開き式の古〜い代物で、ボタンを押しても本当にそこへ行くのか、そして途中で止まったりしないか不安にならずにいられない凄みのあるものだ。しかしそのうちそんな不安は感じなくなったのだから、慣れとは恐ろしい。これも香港的なモノの一つだ。それらは香港ではごく普通のことだが、そんな中にいると、なんだか香港らしい生活の中に溶けこめているようで、地元の人や高級志向の人には僕の感じる楽しさは分からないだろうけど、まさに映画で見ていたような香港らしい雰囲気の中に自分が今住んでいる、というのはなかなか感慨深いものなのだ。
Report
■  HOMEへ

このページに掲載の記事・学院関係者提供の画像などは、すべて当・広東語学院に帰属いたします。
無断転載などは禁止させていただきます、


Tel  03-3388-1870     Fax  03-3388-6356